2011年5月30日月曜日

6月2日、渋谷でワークショップ&Ust中継



誰でもできる! 素人による素人のための放射線計測講座

講師 Bruno Chareyron ブルーノ・シャレイロンさん
  CRIIRAD(クリラッド=市民放射能測定ラボ)ディレクター


 ただちに健康に影響をおよぼすものではない――」この3ヶ月間、このよくわからないフレーズは、私達をただただ不安にさせるばかりでした。
 これまで安全だと言われてきたこと。「専門家の言うこと」だから、黙って従ってきたこと。絶対に間違いないと、されてきたこと。そうしたこれまでの「常識」が、根拠のない思い込みにすぎなかったということが今、明らかになりつつあります。
 私達の生きる環境を、これ以上誰かに委ねるわけにはいきません。政府が動かないのであれば、自分達で放射線を計測するしかない。そう感じている「素人」のための、実践放射線測定講座です。
 子ども達の未来は、私達の手にかかっています。さあみなさん、一緒に街へ出ましょう!



レクチャー
 
 ・放射能とは? なぜ人間にダメージを与えるのか?
 ・外部被曝とは?
 ・内部被曝とは?
 ・東京での福島第一原発の短期、長期的影響とは?
 ・土壌汚染と砂場汚染の観測方法とは?
 ・食品汚染の測定方法とは?
 ・「専門家」は何をごまかしているか
 ・政府・自治体に防護措置をとらせるにはどうするか
 ・素人にできること、素人にしかできないこと

ワークショップ
 ・数種類の測定器による屋外での放射能測定(空間線量率)
 ・ ガンマ・スペクトロメーターによる土壌汚染の測定
 ・「専門家」につっこまれないための測定方法
 ※実際の計測器を使って測定を行ないます。

 日時 6月2日(木)13時30分~17時
 場所 神宮前隠田区民会館 一階集会室
     住所:神宮前 6-31-5
     電話:03-3407-1807
     交通:JR 原宿 6分
     交通:東京メトロ千代田線 明治神宮前駅 徒歩2分
     交通:都バス[池86][早81]系統「表参道」 2分

 申込み不要・参加費無料


 主催:東京砂場プロジェクト(TSP)
  tokyosunaba@gmail.com
 
 協力:測定器47台プロジェクト
  HP:http://www.pj47.net/
   Blog:http://sokuteiki.exblog.jp/

CRIIRADとは
  Commission de Recherche et d’Information Indépendantes sur la Radioactivité
(放射能に関する調査および情報提供の独立委員会)の略称です。
CRIIRADは1986年に設立されました。
 チェルノブイリ原発事故の際、フランスの公的機関は、距離の遠さゆえに、放射能雲はフランスにまったく到達しないと発表しました。そのため、ほとんどの人が何も知らずに、放射性物質にまみれた牛乳、チーズ、生野菜を消費してしまいました。チェルノブイリ事故が環境と人間に及ぼす影響についての、こうした思慮の浅さを反省し、CRIIRADが設立されました。



※東京砂場プロジェクト(TSP)は、首都圏に存在するすべての児童公園の砂場で放射線量を調査するプロジェクトです。放射性物質の降下量は、場所によってばらばらです。TSPはこどもが遊ぶ砂場に限定し調査方法を統一することで、首都圏全域の線量マップをつくる試みです。現在は便宜的に「首都圏」と言っていますが、栃木・群馬・福島・宮城・その他の東北関東地域も対象になります。


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以上、転送・転載大歓迎です。
平日昼間ですが、学校・会社は病欠ということで、お集まりください。


追記

 上京していくつかの砂場を試験的に計測した。
東京都北区(JR 東十条駅) 富士神社の砂場で 0.29μsv/h
千葉県市川市(東西線 原木中山駅) 一丁目公園で 0.47μsv/h

 興味深いのは、原木中山駅の入口付近の線量は 0.08μsv/h であったということ。
 これが何を意味するかというと、一般的な計測地点で0.08、まあ正常値より高いけどがまんできないことはないかなと受け止められているときに、そこから数十メートル先の公園の砂場では、歩き始めたばかりの幼児が6倍の濃度の放射線にさらされているということである。恐ろしいのは、駅前の数値にひとまず安心して、砂場の調査が忘れられてしまうことだ。
 先日、日本共産党東京都議団は詳細な放射線測定マップを発表したが、この数値は実際には目安程度にもならない。子供の生活空間に視点を定めて計測していかなければ、高濃度線量の砂場が放置されるという事態になりかねない。日本共産党には今後もがんばってほしいところだが、まあ、山あり谷ありの作業になるだろう。大変だ。



さらに追記

 アワプラネットTVがユーストリーム中継をしてくれることになった。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1078
 当日参加できない人はこちらを。

2011年5月27日金曜日

放射性物質の拡散

 半減期30年の放射性セシウムがほぼ消滅と言える状態になるまで何年かかるのか、計算が苦手なのでわからないが、少なくとも100年やそこらは頑固に残存するわけだ。

 今後の問題は農産物によって運ばれる放射性物質である。
 いま愛知県でも日本福祉大学の学生ボランティアが福島県産野菜を売っているが、おそらくこの野菜の安全というのは「放射性物質ゼロ」という意味ではなくて、「暫定基準値以下だから安全」ということであるだろう。これを買った消費者は、野菜から微量の放射性物質を摂取して、糞尿から放射性物質を排出し、水洗便所でジャーと流す。そうして下水処理場の汚泥から放射性物質が検出されることになる。
 あるいは、食事に使われなかった野菜クズや売れ残った野菜は、燃えるゴミとなって燃やされるか、生ゴミとしてそれ用のプラントに運ばれて、煙突から放出したり、埋められたりする。
 放射性物質の二次拡散とも言うべきプロセスが始まっている。これは雨風の気象による拡散ではなく、人間が運ぶ拡散だ。
福島産野菜を買うか買わないかは消費者それぞれの自由だと思っているかもしれないが、本当はそういう個人的な問題では片付かないのだ。
 
追記
 いま環境省は京都市に対して、震災瓦礫の処分受け入れを押し付けているようだ。受け入れを表明した京都市には抗議が殺到しているらしい。市民の抗議は正しい。
 福島第一が蒸気を吹き出しているあいだ、東北地方太平洋岸と関東一帯は「復興」させるべきではない。当面の選択肢は移住しかない。
 中部・西日本の土壌を放射性物質から防護し、農民の移住受け入れと耕地の再開拓をするべきだ。関東の汚染野菜を流通させた生協各社は潰れたほうがいい。

2011年5月23日月曜日

放射線計測器を入手

 計測器を入手した。
 中古だが、ロシア語の証明書が付いたもの。定価の4倍ぐらいするので躊躇していたが、京都の活動家から太っ腹な資金提供をうけたので、買った。愛知県で計測器を持っていてもしょうがないので、東京に送った。
 明日、東京に行くつもりだったが、こちらでまだやることがあるので週末に延期。文部科学省(児童虐待官庁)に対する包囲行動には残念ながら参加できない。

 今週末に上京してからしばらくは、東京砂場計測プロジェクトに専念したいと思う。
 日本政府と国際原子力産業は今後、福島県以外の地域での被害をないことのように扱うだろう。しかし本当の被害の中心になるのは、膨大な人口を抱える大都市圏である。宮城・栃木・茨城・千葉・埼玉の2000万人、東京・神奈川の2200万人が、今後の焦点になっていくだろう。都市圏の被害を明らかにし、必要な避難措置・防護措置をとらせることが当面の課題だ。
 6月2日には、フランスの反核団体CRIIRAD(クリラッド)を招いて、渋谷でワークショップを予定している。時間が決まったら正式に告知するので、ぜひ集まってほしい。

2011年5月18日水曜日

東京砂場計測プロジェクト

 東京砂場計測プロジェクト(仮称)を本格的に始動するため、今月下旬に再び上京する。
ガイガーカウンターはあいかわらず品薄だが、なんとか入手できそうだ。
 上京の際には、文部科学省に対する行動に参加しようと思う。

5・23 文部科学省包囲・要請行動

国と教育の恥ずかしい話

 長崎大学の山下俊一という腐れ外道が、すごい。
 福島県の集会で「安全」を触れ回っているのだが、その論法が、もう。

1、「国が安全だといっている以上、自分は一国民としてそれに従う」発言。
2、「私は被曝者二世だがしっかり生きている」発言。

 聞いていて頭がくらくらしてきた。
 まず1の発言だが、こいつはもう科学者じゃないのな。国が天動説をとったら一国民として天動説を支持なんだな。もうね、ガリレオの伝記から読み直せと。
 2の発言もひどい。おまえがピンピンしてるからってそれがなんなんだよクソジジイ。原爆症で死んでいった人間や苦しんだ人間については忘れなさいってことなのか。それ、原爆症患者の前で言えますか。この発言は学説うんぬん以前に、倫理的に大問題だ。長崎大学はこいつを追放しろ。


 こういう非常時に、非常時だからこそ、教養のなさがあらわれてしまうのか、大阪府知事の橋下がまた低脳ぶりをさらしている。日の丸・君が代に従わない教員を排除する、と。なんなのかいったい。文部科学省が福島市の児童に年間20ミリシーベルトを強要して問題になっているこの時期に、これだ。低脳な人間のために噛み砕いて教えてやるが、教育機関というものは、国から独立した権力をもたなくちゃダメなんです。学校が国の言うとおりにやっていたら、馬鹿な政策のために子供が危険にさらされるんです。それは70年前の戦争の話だけじゃなくて、いま福島の学校現場で教育の自治がグズグズなもんだから、保護者はハラハラしてるわけ。
 低脳なやつってば本当にうんざりだ。外国人が聞いたらドンビキだぞ恥ずかしい。
 

2011年5月11日水曜日

もう「原子力災害」じゃないな

 これまで東電・福島第一の問題を「原子力災害」と書いてきたが、もうやめた。
これは災害でも事故でもなく、原子力公害事件だ。
 たしかに問題の発端は地震だったかもしれない。しかし経産省と東京電力は「地震があっても大丈夫」と嘘をついてきたのだ。今回の地震が想定を超える規模であったかどうかなんて、関係ない。度重なる指摘に対して「安全です」と言ってきた事実は大きい。この事件は、自らの利益のために社会を欺き、人を殺し、財産を奪い、精神的苦痛を与えた犯罪だ。
 下手人は多い。被害を被った者も多い。失ったものは想像を絶するほど大きい。
 おそらく日本の司法制度ではまかないきれないほどの審判が待ち受けている。方法の評価はともかく、無数の人民裁判が始まり、流血を伴う断罪がなされるだろう。
 我々が唱えてきた人権概念など意に介さないような、強烈な怒りをもったアナキストが生まれる。到来する新しい世代にどのように応えるのか、私も本腰をいれなきゃだ。

2011年5月10日火曜日

東京電力の補償問題

 テレビを見ていると腹立たしいことが多い。
 今回の原子力事件で私は愛知県に引越しを余儀なくされたわけで、東京電力にはいつかきちんと転居費用を請求したいと考えているのだが、それ以前に、福島現地での東電の対応がひどすぎる。
 半径20キロ圏内から退去させられた住民たちは、なぜいまだに避難所暮らしなのか。なぜ自分の家の荷物を自分で運ばなくてはならないのか。なぜ家畜やペットと引き離されなければならないのか。
 彼らは地震・津波の被害者ではない。放射性物質の放出のために避難しているのだ。本来なら東京電力がホテルを用意して(ペット可ホテル)、引越し業者を手配して、生活費や医療費など諸費用を用意するべきだろう。なぜ彼らをいつまでも体育館におしこめ飢えさせているのか。東京電力はそれほど金がないのか。事件後に二兆円も融資されたじゃないか。社長が頭下げて謝罪するなら、きちんとやることをやってからにしろよ。
 すでに多くの動物が死んでいて、これから人間も死ぬ。東京電力の賠償額はますます膨らむだろう。

安心スペクタクルの崩壊

東京・渋谷の反原発デモで、4名が逮捕、うち2名が勾留されているらしい。
救援会のサイトができたようなので転載する。

5・7原発やめろデモ!!!!! 弾圧救援会
http://57q.tumblr.com/

 この間の東京でのデモは、1万とも2万ともいわれる大規模デモに発展している。こうした動きは今後ますます拡大するだろう。政府が図ろうとする「安全」や「安心」は、被災地住民(とくに首都圏住民)に沈黙を強いることでかろうじて成り立っていたわけだが、この緊張は長くは続かない。緊張を逃がすベクトルは、東北救援ボランティアへの動員ではなく、直接に統制の拒絶へと向かう。上からの統制に基づく「安心」のスペクタクルは、徐々に破られていくだろう。

 他方、政府は中部電力・浜岡原子力発電所の運転停止を要請し、浜岡は全機停止に至った。日本の工場である中京工業地帯は、日本に原子力発電など必要ないことを実証してしまうだろう。銀行と保険会社は、信用崩壊という地獄に向かいながら、なお「安心」を強弁しなければならなくなった。
へっへっへ。
酒がうまい。

2011年5月5日木曜日

3つの課題

 名古屋に戻ったが、どうも体調が悪い。風邪をひいたようだ。
 東京は緊張感が高く、有意義な議論ができた。
 これから3つの行動をすすめていこうと思う。

1、「ニュー新宿」の建設。
 東京脱出の促進。東京の人々の地方都市への移住を促すために、名古屋で〈基地〉をつくる。東京以外の場所に「ニュー新宿」や「ニュー高円寺」をつくる。

2、東京砂場プロジェクト。
 放射線の計測と公開。関東の土壌汚染マップをつくる。後になって被害をうやむやにされないために、汚染問題を数字でのこしておく。裁判や行政交渉であらそえる数字を確保する。

3、『NO NUKES LEXICON』
 『VOL Lexicon』に続く第二弾として、反原子力用語集をつくる。領土、人口、尺度、海、生政治、都市、新自由主義、認知資本主義、etc。人文系のみなさんがテンションあがってるところで、総力で用語集をつくる。原子力時代に応答する現代思想が大爆発。御用学者を一掃。

以上、3つの行動計画を同時並行で進めます。「ああ俺はこれだな」と思いあたるふしのある人は、どうぞよろしく。